<第50回白杖安全デーに向けて(その3)

<第50回白杖安全デーに向けて(その3)
 4月号から掲載をスタートしたこのコーナー。今月号は、京視協青年部の部長、そして第50回白杖安全デー実行委員でもある横田光春(よこた みつはる)さんからです。
長崎生まれの僕が思う京都の素晴らしさと白杖安全デー
第50回白杖安全デー実行委員会
横田 光春
 皆さんこんにちは。今回は、私が白杖安全デーに対する想いを書かせていただくことになりました。どうぞよろしくお願いいたします。とは言うものの、このイベントに参加するようになったのも、お恥ずかしながらここ何年かの話です。今も何を書いたらいいのか悩みながらパソコンに向かっております。
 私は生まれつきの全盲で、盲学校卒業です。出身も長崎で、京都に来て10年ほどになります。現在は一人暮らしで、外出時は白杖での単独歩行と同行援護を併用しております。私が白杖を持ち始めたのは小学校3年生頃だったと思いますが、当時の私はやんちゃな性格で、白杖の意味なども全く知りませんでした。おそらく、かっこいい武器ぐらいにしか捉えていなかったのではないでしょうか。歩行訓練というものはとりあえずありましたが、専門の先生に直接指導いただいたことはほとんどありません。授業でやっていたことは、先生のお遣いを頼まれ、一人で外出をし、知らない人に聞きながら用事を済ませるというようなものでした。その頃の私にとって、自分よりも体が大きくて、声も低い大人の人に声をかけるというのは大変勇気がいること。半泣きになりながら訓練を受けていた覚えがあります。
 そんな私も高校を出て大学進学のために京都に来ました。初めての一人暮らしで慣れないことも多く、最初の1年目は、色々な面でしんどかったことを覚えています。その中で私が一番驚いたのは、外出をした時です。京都は、長崎と比べて外出時に、声をかけてくれる市民の方が多いなと感じました。今でも「何番のバスに乗りますか?」「席、空いていますけど座られますか?」など、多くの方々に声をかけていただくことが私の外出の大きな支えになっております。
 京都は他府県と比べても、視覚障害者の方々が多く外出をされ、活動をしておられると思います。その要因の一つは、やはり白杖安全デーの開催だということを参加して思いました。集会、パレードを通じて、私たち視覚障害者が自分たちの存在を市民にコツコツと伝えてきたからこそ、安心して、安全に外出ができているのだと思います。今回は節目の50回。見えない・見えにくい人、誰もが安心して外出できるよう、行事を盛り上げていきたいと思います。


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