(報告)教養講座を終えて
京都府視覚障害者協会城陽支部
「見えない・見えにくい人のためのいきいき教養講座」を、1月27日と2月17日の2回連続で、市の福祉センターを会場に、視覚障害当事者とご家族を対象として開催しました。京視協事務局及び京都視覚障害者支援センターの方を講師に招き、「利用できる福祉制度・サービスや生活の工夫」、「デイジー図書での読書」、「安全に外出するための正しい手引き方法と受け方」、「趣味や仲間の活動の紹介」の四つのプログラムを実施しました。
今回、市の福祉課を通じて、市内の視覚障害の身体障害者手帳交付者に案内を送付していただきました。主催する側としては、「呼び掛けたけど来てくれるだろうか?」、「繰り返し来てくれるだろうか?」という不安でいっぱいでしたが、初回は非会員6名とご家族1名、二回目は非会員8名とご家族2名の参加が得られ、支援者や会員を含めて二日間で総勢50名のご参加をいただきました。
当日初めて参加された方からは、「眼の症状が進行していくことが不安」、「自分でできることが減ることに対して落ち込んでいる」、「家族に障害をなかなか理解してもらえない」等の声が出されました。その一方で、「同じ障害を持つ人たちの生活実態が知りたい」、「外出や体を動かすなど趣味を楽しみたい」、「用具や機器の取り扱いを知りたい」などの希望もありました。そこで、業者の方に持って来てもらった拡大読書器を見ていただいた他、普段からデイジー図書で読書している会員が実際に使い方をお伝えしたり趣味やサークル活動を紹介していただきました。
同じ障害を持った人たちと交流し合えたことで、今回初めて参加された方達の不安や悩みが少しでも軽くできたのであれば、地域団体の新たな活動の糸口になるかと思います。 私達は、視覚障害者となったことでそれぞれがつらく長いトンネルを通ってきた時を思い起こすと共に、充実した日々を送れている喜びを仲間に伝え、少しでも多くの視覚障害を持つ人たちのお手伝いができるよう、力を尽くしたいと思います。