[報告] 「第23回視覚障害リハビリテーション研究発表大会」を終えて

大会長 松永 信也
 標記大会は、7月19日から20日にかけて、同志社大学寒梅館で開催されました。
 今回、京都で開催をお引き受けするに当たり、京都視覚障害者支援センター、京都ライトハウス、関西盲導犬協会、京都府視覚障害者協会の4団体で実行委員会を結成し、「ひとりじゃない。つながり、ひろげる『支援の輪』」をメインテーマに、準備から運営までを担いました。
 たとえ視覚障害があっても、相談支援を受け、生活訓練、「リハビリテーション」につながることで、再び社会に参加することができます。しかし、現代の日本では、まだ何も情報を持たず、家に閉じこもり、将来にただ恐れおののいている仲間が沢山います。今回のテーマには、すべての仲間に思いを寄せ、そのような孤立した状況をなくそうという強い決意を込めました。また、全ての視覚障害者に情報が届き、一歩踏み出せるよう、専門家同士がしっかりとつながる機会をつくることが、今回の京都大会の使命だという気持ちで取り組みました。
 初日は、「誰もが視覚リハビリテーションを受けられるために」と題して、様々な取り組みを実践されている方の発表、シンポジウムなどが行われました。特別講演では、「視覚障害リハビリテーションに期待すること」と題して、日盲連会長の竹下義樹氏が講演され、全ての都道府県で当事者と支援者が連携することの重要性について、ご自身の経験も踏まえてお話いただきました。また、特別講座「自分らしく・人間らしく生きる権利の"回復と拡充"をめざして」では、京都府立盲学校再任用教諭の岸博実氏が、ご自身が研究してこられた盲教育の歴史を紐解きながら、視覚障害教育の専門性をはじめとする今問われている様々な課題について話されました。歴史を振り返る中で、様々な人たちが連携し、困難な状況を超えていこうという力強いメッセージをいただきました。
 二日目には市民公開講座として、理化学研究所で網膜再生医療に携わる高橋政代氏をお招きしました。最新医療をもってしても劇的な視力回復までは望めない中にあって、残存する視覚を有効に活用して社会参加するためには、ロービジョンの方への支援が益々大切になってくることを語っていただきました。
 この二日間を通して、全国から集まった眼科医、視能訓練士、歩行訓練士、相談支援関係者、教育関係者300人に加えて、市民公開講座には200人を超す市民の皆さんにもご参加いただきました。会員の皆さんも、機器展示や市民公開講座に多数ご来場いただいた他、新船岡寮改築募金の呼びかけやメールマガジン『色鉛筆』などのPRもされていました。例年この大会は、視覚障害当事者の参加が少ないという印象でしたが、今回は沢山の視覚障害者が参加し、支援者との連携に向けて更に一歩を踏み出すことができたのではないかと思います。そして、今回の取り組みによって、京都が培ってきた視覚障害リハビリの歴史が、きっと未来につながったことでしょう。
 ご協力いただいた会員やボランティアの方々をはじめ、様々な形で支えてくださった皆様に心から感謝申し上げます。


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