[地域団体より報告] 令和3年度 丹後視覚障害者 社会教育指導者研修会に参加して
京都府視覚障害者協会京丹後支部
小山 金三(こやま きんぞう)
去る10月28日午後、京都府丹後教育局主催による標記研修会が与謝郡与謝野町の生涯学習センター「知遊館(ちゆうかん)」において、丹後地域視覚障害者及び付添い者35人に市役所、市町村教育委員会等の行政関係の方を含め、約50名が参加して行われました。当日は新型コロナ拡大防止のため、参加者はマスク着用、入り口で手指消毒をするなど感染防止に努めました。また、会場ではヒアリングループ(難聴者の聞こえを支援する設備で、ループアンテナ内で誘導磁界を発生させることで、音声磁場をつくるもの)を用意されるなど、難聴者にも配慮されての開催でした。
研修会のテーマは「共生社会の実現に向けて」です。本研修会の趣旨は、➀障害のある人の心豊かな生活に向けての学習活動や社会参加の促進を図る ➁府民が障害及び障害のある人について正しい理解と認識を深めるための学習機会を提供するために必要な指導者としての資質向上を図る の2点でした。
研修会の一部はシンポジウム形式で行われました。助言役として、本会理事でもあるNPO法人ブライト・ミッションの松永(まつなが)理事長が、シンポジストとして与謝野町障害者福祉会の江原(えばら)会長と京丹後支部の支部長として、私、小山が登壇しました。誰もがお互いに尊重し支え合い、多様な在り方を認め合える社会や地域を目指すため、改めて「共生社会の実現」にどんなことが必要かを話し合いました。
近年、様々な課題が複雑に絡み合い、少子高齢化や人口減少、人間関係の希薄化などにより、「社会的孤立」や「地域のつながりの弱まり」などの課題が表面化しています。そんな中、身体に障害を持ちながら生きていくのはますます難しくなっています。視覚障害者のみならず、他の障害をお持ちの方にとっても、その状況は同じようです。
障害のあるなしに関わらず、みんなが住みよい地域社会づくりのために、行政と地域住民がこうして一緒になって考え、意見を出し合っていくことが今後も必要だと改めて思いました。
晩秋にもかかわらず、暖かく感じられる日で、参加された方は有意義な一日を過ごされたと思います。
来年度は体を動かしたり講演を聞いたりして楽しく一日を過ごせる行事をしたいと思っております。