メルマガ色鉛筆第360号「Dream Drive」
タイトル Dream Drive
メルマガ色鉛筆編集チーム
こんにちは。
メルマガ色鉛筆編集チームです。
今回は「運転したい」という気持ち全開のレポートをお届けします。
運転したい気持ちをレポートに乗せて飛び出したぽかぽかさん。
そこに、黄色い手帳さんが「いいね」と声かけします。
そう、黄色い手帳さんは2018年発行の「車」レポートのライターさんです。
「車」を再掲し、ぽかぽかさんからのコメントも添えました。
思いを分かち合うお二人のやりとり、まさに色鉛筆でつながるひとときをお届けします。
タイトル つばさドライブ
ペンネーム ぽかぽか
昔から一度やってみたかったことは車の運転だ。
とにかくフットワーク軽くどこへでも行けることと、
荷物の量を気にしないで出かけられるなんて夢のようだ。
できればキャンピングカーがほしい。
高速道路やフェリーを乗り継いで、日本中を回ってみたい。
もちろんパートナーの盲導犬も一緒だ。
広い草原をワンコと走り回ったり、雪の中を転げ回って遊んだり、
時間を気にすることなく、自由に北にも南にも行ってみたい。
現地ではおいしい物を食べ歩いたり、地元の温泉に入って、
その土地のおばあちゃんと話をして、方言を教えてもらいたい。
春には桜を観て、秋には紅葉を観て、
クリスマスのころになったら、きらきらのイルミネーションを観て回りたい。
気の向くまま、私自身の運転で、長い旅に出られたら、どんな気分なんだろう。
ーー
ぽかぽかさんへ
黄色い手帳です。
「一緒一緒。やりたいやりたい。見たい見たい。」
なんて1行ごとに、頷きながら読みました。
私も同じ気持ちで作文を書いたことがあります。
そう、自分で運転したかった!
自由にひとりでどこへでも行ってみたい!
どうぞ、キャンピングカーにそんな夢をいっぱい載せて、走り続けて下さい。
ぽかぽかさんの、やりたい見たいの熱量が燃料になって、いつかきっと・・・
私が自動運転に夢を託して、作文を書いたあの時から10年も経っていないのに、
今では、あたり前のように高速を自動運転の車が走っています。
AIメガネをかければ景色を見るのも夢じゃない。
ぽかぽかさんが、そんな気持ちを呼び起こさせてくれました。
有難うございました。
ぽかぽかさんが運転をされる時は、助手席のワンちゃんもお仕事はオフで
フロントガラスからの景色を思いっきり見させてあげて下さいね。
ーー
タイトル 「車」
ペンネーム 黄色い手帳
夜の高速道路をスピードを上げて走る。
道路を照らすオレンジ色の光が、連なって目に飛び込んでくる。
大ボリュームでかけた音楽とネオンの光が作る刺激的な夜景。
脳が揺さぶられたせいか、テンションMAXでまたアクセルを踏む。
視力のせいで運転免許が取れなかった私は、こんな夢をよく見る。
自分で車の運転をしてみたかった。
特に子どもたちが幼かった頃は、子ども2人を荷台と補助イスに
乗せてママチャリをこいでいた。
幼児用の自転車に乗る長女を見守りながら出かけた。
車に乗れたらもっとスマートに育児ができただろう。
幼稚園の送迎の時に車で乗りつけ、短いスカートをはいて
さっそうと現れるギャルママがうらやましかった。
しかし、雨の中、カッパを着せた子どもと手をつないで相合傘で歩いたこと。
夏の暑い日、途中にあるコンビニで買ったジュースを飲みながら帰ったこと。
今、そんな小さな出来事が私と子どもたちをつなぐ絆になっている。
そうはいっても車は便利だ。
たくさん荷物を積んでキャンプに行けた。
ミニバスケットやサッカーの試合では、よその子も乗せて
にぎやかな小旅行ができた。
4台目になった今の我が家の車は、訓練施設への私の送迎車である。
息子が運転してくれた3か月間は、デート気分で楽しかったなあ。
私が運転する夢の続きは、決まって警察車両に止められ、
無免許運転で捕まることになる。
今、話題の自動運転も、開発が進めば私でも運転できるのだろうか。
これもまた夢のような話である。
覚めないでほしいものだ。
(2018年8月3日発行)
ーー
黄色い手帳さんへ
ぽかぽかです。
「車」を読んで、「うんうん」とか、「そうそう」と、何度も共感しています。
黄色い手帳さんと一緒にドライブしたくなりました。
まず私の「つばさ号」に乗って、
日本中を気の向くままキャンピングカーで回りませんか?
小さなキャンプ場に車を止めて、夜は星空の下、たき火の炎を眺めながら、
ゆっくり話がしたいです。
その後は黄色い手帳さんの愛車にも乗せていただいて、大ボリュームでかけた音楽と
ネオンの光が作る刺激的な夜景を満足いくまで体感してみたいです。
実際に運転することができない私は、暴走する妄想を文章の中で楽しみながら、
もっと遠くにもっと自由にと、勝手に想像の翼を広げて楽しんでいます。
「いつか自分で運転したい」という気持ちが抑えきれず、
自由に飛び回れる空想の中の私は、翼を広げすぎて
今では海外の街をすいすい運転しています。
それでもやっぱり、一度だけでいいから実際に高速道路を運転してみたいな。
ー
編集後記
「だったらいいな」と、見えない見えにくい状態で思うことがあります。
見えていても、「だったらいいな」と思うことがあります。
それは時に悲しみを含み、時に自由なスケッチのようでもあります。
今回はドライブのお話でした。
ぽかぽかさんと黄色い手帳さんとの間には大いに共感のひとときが生まれました。
色鉛筆は創刊以来、ライターさんと読者さんが一つのベンチに座って
ほんわか語り合うような、そんなゆるやかな関わりを提案してきました。
今回のレポートでは一つのベンチに座っておしゃべりするような、
そんな雰囲気をお届けしました。
2025年度もお隣さんとおしゃべりする、そんな温度感でご一緒していきます。
-- このメールの内容は以上です。
発行: 京都府視覚障害者協会
発行日: 2025年4月11日
☆どうもありがとうございました。