メルマガ色鉛筆第302号「広げよう!新たな制度で安心の通勤」

タイトル 広げよう!新たな制度で安心の通勤
ペンネーム 春が好きなアキ色(60代 男性 弱視)
レポートの要旨です。
 通勤にガイドヘルパーさんが使える制度があることをご存知でしょうか。
新しい制度の活用にはたくさんのエネルギーが必要なようです。
たくさんのエネルギー、それはたくさんの人が関わる中でのこと。
京都市重度障害者等就労支援特別事業の活用エピソードをお届けします。
ここから本文です。
 私は網膜色素変性症の類縁疾患であるクリスタリン網膜症で暗い所が見えにく
いです。
だから、冬が嫌いでした。
夜が明けるのは遅いし、夕方は早く太陽が沈んでしまうし。
冬場はずっと緊張しながらの通勤でした。
 2021年、仲間の方たちの集まりでうれしい情報を耳にしました。
京都市さんでガイドヘルパーさんを利用しての通勤、通学が可能である事業がで
きるというニュースです。
秋になり、その制度が施行されたと聞きました。
京都市重度障害者等就労支援特別事業というものです。
仲間の方たちから「使用してみてはどうか」との話がありました。
会社からの申請が必要なので、上司の方々、人事の方々に相談しました。
すると、結構すんなりとOKがいただけました。
よかったよかったというのはここまでのこと。
そこからが大変でした。
 一般企業に勤務している視覚障害者の申請は初めてなので事例がないため大変
でした。
申請者は本人、会社に記入してもらう必要がある項目がある、もちろんガイドを
派遣する事業所も手探り状態、申請者も行政も事業所もはじめてでわからないと
ころだらけを乗り越え、制度利用にこぎつけたというのが実態です。
そもそも申請の流れはどうなっているのか、JEED(高齢・障害・求職者雇用支援
機構)さんとの調整はどうするのか、同行援護を行ってくださる事業所はどこか
など分からないことだらけでした。
申請者は私本人ですが、申請書や計画書、申請に関する書類などすべてを会社の
人事の方々が作成して下さいました。
もちろん記入内容に関して一緒に確認をしていきました。
JEEDさんや京都市さんに何度も問い合わせをしたり、同行援護を行ってくださる
事業所さんとも事業内容を確認しながら話し合いを行いました。
なんとかかんとか書類を整え申請までこぎつけました。
 1ヶ月ほどで申請が通り実際にガイドヘルパーさんと確認しながら通勤を行い
ました。
私用で同行援護は利用させてもらっておりますが朝のラッシュ時にガイドヘルパ
ーさんがおられると安心して電車やバスが利用できるようになり、ストレスが軽
減されました。
冬の暗い時期でも安心の通勤、ほんまによかったよかったです。
 私は通勤の同行援護のみを行ってもらっておりますが就労に必要な代筆、代読
、それに準ずるPC操作なども可能なようです。
事業が始まったばかりでまだまだ問題があります。
一般企業の場合JEEDさんと京都市さんとで支援期間、助成金の金額、助成金の方
法などが異なっているのでなんとか一本化してもらえないか、年度ごとに申請が
必要なのはどうにかならないか、申請書もJEEDさんと京都市さんとの両方に出す
必要があるので、これも一本化できないかなどまだまだ課題はあると感じていま
す。
 制度利用には手間はかかりますが、多くの方が利用されて少しでも通勤の不安
などが解消されることを願っております。
会社の人事の方には色々と助けていただき感謝しています。
自営業の方で制度を利用されている方もおられます。
また、京都市以外での活用もあると聞いています。
制度への理解がひろがり、たくさんの活用事例が生まれていくことを願っていま
す。
編集後記
 そこからが大変、と幹よりも枝葉のご苦労を乗りきって、危険やストレスの大
幅軽減を実現されました。
よかった。
福祉の中の当事者は何もせずそこに乗っかっているだけ、と見えて実はいろいろ
やってます。
 社会の多くの人々が自分のためだけでなく人のために動かれたのがわかるレポ
ートでした。
もちろんたくさんの活用事例を願う春が好きなアキ色さんも、その中のお一人。
そして、ぜひその流れで、申請手続きの整理が進みますように。
 -- このメールの内容は以上です。
発行:  京都府視覚障害者協会
発行日: 2023年5月19日
☆どうもありがとうございました。


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