メルマガ色鉛筆第5号 「アレルギーっ子と共に」

タイトル 「アレルギーっ子と共に」
ペンネーム 星色の雫  (30代 女性 弱視)
レポートの要旨です。
食物アレルギーをもつ息子は、アナフィラキシーショックをおこし、入院の経験があります。
それからは家族全員が卵除去の食生活を送ることに。
ガイドヘルパーさんや生協さん、ネットショッピングなどをうまく活用しながら、手作りの食事を心がけています。
夫はルーペ使用、私は拡大読書器使用の弱視です。
息子には、自身でも判断できるように、低学年の頃から食べられない「卵」という字を教えました。
私の夢は、「息子とケーキバイキング!」です。
ここから本文です。
 みなさん、初めまして!星色の雫です。
現在私は、アレルギーをもつ子の育児に奮闘中です。
小学校高学年の息子は、あらゆるアレルギーの持ち主です。
まず食物アレルギー(卵)をはじめ、喘息、アトピー、アレルギー性鼻炎、ハウスダスト、花粉症に犬アレルギー。
これだけのアレルギーをもちながらも、医師の診断のもと、薬を上手に使いながら元気に過ごしています。
今回は命にもかかわる食物アレルギーのことに関してお話したいと思います。
 息子は2歳のとき、誤ってバームクーヘンをほんのひとかけ 口にしただけでアナフィラキシーショックを起こし、呼吸困難で入院した経験があります。
その出来事から、食物アレルギーがほんとに怖いものだと知りました。
直接 卵を口にしなくても、卵に触れただけで手が腫れあがる子もいるようです。
息子は、パン屋さんの前を通るだけでせきこんでいました。
あの入院依頼、我が家の冷蔵庫からは卵が姿を消しました。
それ以外にも原材料に卵を含む食品は買わないようにし、家族全員が卵除去の食生活を送るようになりました。
原材料表示の見えない私には、この「卵ゼロ生活」が1番の安全策です。
外食はほとんどせず、できるだけ手作りをしています。
今では子供たちが手伝ってくれることも多く、親子のコミニュケーションや食育にも役立っています。
 食品関係でお世話になっているのが、生協さんとネットショッピングです。
生協さんは、ほとんどの食品に原材料表示がされているので、安心して購入できます。
ネットショッピングでも、アレルギー対応の食べ物がいろいろ揃っているので、時々利用しています。
直接店頭でお買い物をする場合は、ガイドヘルパーさんに表示を見ていただき購入します。
 食品購入後も、2人以上の家族の目で確認することを心がけています。
また、保管時には、パッケージに点字シールを貼ったり、タッチメモを使って判別しています。
冷蔵庫内の棚やキッチンの引き出しも、収納する場所を決めて整理するようにしています。
 学校給食では除去食をお願いしています。
ある日、ハムサンドのマヨネーズを除去してもらいました。
家ではノンエッグのマヨネーズを使っていたため、息子は給食のマヨネーズも食べられるものだと判断しました。
卵の入ったマヨネーズと知らず、息子はそれを食べてしまいました。
一口だけの摂取で口の中と周りがかゆくなり、息子自身が異変に気付くことができました。
これを機に、マヨネーズやアイスクリーム、ホットケーキなど、家では食べられても外では食べられないものがたくさんあるということを教えました。
 また、息子が小学校1年生の頃に、自分が食べられないものを自分で確認して判断できるよう、卵、卵黄、卵白、鶏卵、全卵などの漢字を教えました。
今では、友達と近所のコンビニでおやつを買う際に自分でチェックし購入しています。
 幼少時期からアレルギー科には定期的に通い、先生の指導のもと、自宅で卵チャレンジを少しずつ進めてきました。
現在では加熱した卵は食べられるようになりました。
息子は自分で目玉焼きを両面焼きにして、塩味で食べるのがお気に入りです。
息子とケーキバイキング! という私のささやかな夢が叶う日が楽しみです。
★タッチメモ活用術
タッチメモの使い方はシンプルです。
知りたいモノにシールを貼り、ペン本体の録音ボタンを押してシールタッチ。
ペン本体に自分の声で情報を録音。
ペンでシールをタッチすると、録音した声が再生されます。
私は、同じパッケージのもの(缶詰やレトルトの箱など)に、
商品名や賞味期限を音声で登録したシールをはりつけています。
付属でタグもついているので、冷凍食品にも使えます。
自分の声で登録ができるので、
学校給食で、食べられないメニューとその日を録音したり、
「今週中に学校に○○を提出」とメモ活用として録音することで、
簡単なメモとしての利用もできます。
私はまだ使用していないのですが、ポイントカードや診察券、保健証などにも貼ることができます。
カード類はサイズも手触りも似ているので区別するのが難しいですよね。
店舗名や病院名、診察時間や営業日などを登録しておくと便利だと思います。
編集後記
食物アレルギーと上手につきあいながら、アレルギーだからこそのプラス面を大切にされた家族の姿に拍手です。
見えない見えにくいママの私には、アトピーの子供がいます。
肌症状も、触って確かめられるような場合と、ブツブツがなく赤みがひろがっているという場合があり、気が付かないまま症状を悪化させてしまった経験があります。
子供自身が自分のことを言葉で伝えられるようになれば、そうしたこともなくなりました。
大きくなった今も、毎日お風呂上がりや寝る前などに子供の全身を触って確認しています。
たっぷりとスキンシップできるのも、アトピーのおかげです。
息子も私の手が眼であることで、愛される自分を肌で感じることができているのかもしれません。
自分のわかってほしいことを、私の手をとって伝え続けてくれていることも、「手で見るスキンシップ」の積み重ねなのかもしれませんね。
ーー このメールの内容は以上です。
発行: 京都府視覚障害者協会 
発行日:2014年1月10日
☆どうもありがとうございました。


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