南部アイセンターだより(第2回)

 皆様、こんにちは。今回は、ガイドヘルパーとして頑張っていただいている、おばあちゃんの仕事をみて感じたこと、そこから視覚障害者が暮らしやすい街づくりについて、さらに、困っておられる方への思いなどを書いてくれた小学校5年生(現在は6年生)の坂口凌(さかぐちりょう)君の作文を全文紹介します。
  おばあちゃんの話を聞いて
         寺田小学校 五年
          坂 口   凌
 ぼくのおばあちゃんは、目の見えない方のガイドヘルパーをしています。どんな仕事かというと、目の見えない方の目になるということです。とくにおばあちゃんがガイドヘルパーで大変と感じていることは、みぞ、少しの段差や道路のせまさ、横断歩道、エスカレーター、駅のホームなどですべって転んだりしてこわい想いをさせないかということです。だからとても気をつけているそうです。ぼくたちがふだん、あたり前のように歩いたり、渡ったり、乗ったりしていることが目の不自由な方にとっては、とても大変なことだとおばあちゃんの話を聞いて少しずつわかってきました。ためしにぼくも目をつぶって歩いてみました。まっ暗でとてもこわいと思いました。まっすぐ歩けなかったし、柱にもぶつかりました。何も見えない状況でなぜ毎日過ごせるのかが不思議に思えるぐらいでした。ぼくも生まれつき弱視でぼんやりとしか見えず、転んだり、落ちたりしました。でもぼくはきょうせいのメガネでよく見えるようになり、目が見えることの大事さをとてもうれしく思います。
 この先ぼくの住んでいる城陽市がこうなればいいなと思うことを書きます。目の不自由な方でも安心して歩けるような広い歩道をつくること。おばあちゃんから聞いた話では、ほんの少しの道の段差がこわいので、道をきれいに平らにすること。つえをついて歩いておられるので道にゴミなどを捨てたり、物を置いたりしないこと。自転車を道に止めないこと。車にあたらないように道の全てにガードレールをつけること。ぼくも目をつぶって歩いて、見えないため音をたよりにするから横断歩道に、赤になったり青になったりするとわかりやすい音がなってほしいと思いました。少しずつでも住みやすい町になっていけばいいとぼくはすごく思っています。
 ぼくには道を作ったり、直したりする工事はできないけれど、きれいな道にするためにゴミを捨てない、自転車を止めてはいけない所には止めない、ぶつかるといけないので自転車のスピードは出し過ぎないようにしていきたいです。ぼくにできそうなことからやるように心がけたいです。
 おばあちゃんがやっている、ガイドヘルパーさんの人が少なそうなのでもっと増えればいいと思うし、ぼくはまだ子どもなので、なれないけど大人になったらそんな勉強もしてみたいです。
 困っている人や体の不自由な方、おじいちゃんやおばあちゃんたちに声をかけたり、手伝ったりするのは、はずかしかったりします。けれど助けたいなと思ったり、声をかけてみたりしようと思う気持ちを持つことがぼくは大事だと思うので、みんながそういう気持ちを少しずつ持つことで、社会が少しずつよくなっていくとぼくは思います。
 この作文は、平成27年度 第33回城陽市「青少年の意見」発表会の発表作品です。


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