メルマガ色鉛筆第47号(彼と私のberryな恋愛事情♪)

(彼と私のberryな恋愛事情♪)
ペンネーム 幸せいちごアイス(30代 女性 全盲)
 レポートの要旨です。
 真夏に食べるいちごアイスはとても甘くて、ちょっと酸っぱくて冷た~い♪
暑い暑い夏に幸せを届けてくれるいちごアイスは、私たちの恋愛に似ている気がします。
 今回は、視覚障害者同士の私たちのお付き合いについて書いてみました。
 ここから本文です。
 今、私には大好きな人がいます。
お付き合いを始めて1年半ほど。
実は一度もケンカしたことがありません。
彼は徐々に視力が落ちていったものの、全盲になったのは3~4年前とのこと。
なのに、ちっともイライラしないできた人です。
私なんて見えなくなって15年ほど経つというのに未熟者で、時々イライラの虫が出てきちゃうというのに。
そんな私が穏やかでいられてケンカしないのは、きっと彼が大きな人だからだと常々思ってます。
 私たちのデートはもっぱら家が多いです。
お互い住んでいる場所が遠いので、月1回は家デートです。
私は料理が好きで、彼は食べるのが好き。
お野菜好きな彼のために手料理を振る舞います。
簡単で手軽なものが多いかな(笑)。
 例えば、切ったナスを耐熱ボールに入れてラップしてレンジでチン!
そこに鰹節と麺ツユで和えれば簡単ナスの煮浸し風の完成♪
そのままでも麺類に乗せて食べてもおいしいですよ♪
 他には、炊飯器に手羽もとと大根・ゆで卵を入れて、
だしと醤油・みりんで調味して炊飯ボタンをポン!
あとはそのまま半日放っておけばOK。
ただし、欲張って入れるとふきこぼれるので、炊飯釜の半分強くらいの量にとどめます。
 2人でいる時間が何よりも楽しいし、お互いに家デートはいいものだと感じてます。
とはいっても、もちろんお出かけデートも楽しんでます♪
私も彼も全盲なので、お互いにガイドさん同伴(?)です。
「それじゃ、デートじゃない!」と思う人もいるかもしれませんけど、私たちはしっかりデートだと思ってます。
電車やバスで隣に座って手をつないだり、おいしいものを一緒に食べたり、見えないけど写真を撮ってもらったりetc。
どこで何をしたかが問題じゃなくて、
最終的には同じものを一緒に体験したり感じたり共有する時間が大切なのではないでしょうか。
お互いにそれさえ大切にしていれば、結局どこだってパラダイスになっちゃうって感じてます♪
 昨年の冬、彼と友人2人でディズニーランド&シーへ旅行しました。
友人2人は弱視といえども、みんな視覚障害者!
だから、いろいろな方法を駆使しました。
 まずは交通手段、行きはディズニーランドの目の前に到着する夜行バスを利用しました。
障害者割引はあるし、トイレはあるし、着くのが朝ちょっと早すぎるということはあるけど、確実に到着できます。
帰りは体力のことを考えて新幹線にしました。
こちらも、駅員さんにお願いしておけば改札まで誘導していただけるので便利ですよ!
 それから事前対策、ちょっとした準備をすることで楽しい夢の世界も広がります。
ディズニーリゾートのインフォメーションに電話で依頼すると、ガイドCDと触地図を郵送していただけます。
これを使って地図を頭の中に入れておくといいかと思います。
 実際に入園したら、メインストリートハウスでガイドアシスタンスカードの手続きをしておくといいですよ。
これは、列に並ぶことなく待ち時間を自由に過ごせたり、
安全なルートからアトラクションに案内していただけたりというサービスが受けられるカードです。
 それから、入園直後にダッシュでgetしたのがプレミアムガイドツアーです。
このツアー、別料金でちょっとお高く感じるかもしれませんが、
なんと、専属のガイドさんが3時間付いてくれて希望に沿って案内してくれるんです!
今回、私はラッキーなことに彼と2人で利用できました!
ガイドさんに手引きしていただき、いろいろなアトラクションも一緒に乗って状況を逐一説明していただけました。
乗っているだけじゃわからない周りの状況を知ることができ、より一層楽しめました♪
おまけに、このツアーの間はワゴン販売のフードやスイーツが並ばずに優先的に買えちゃうんです♪
私たちも限定ポップコーンやティポトルタ・照り焼きチキンなどを食べ歩きしました♪
ちなみに、プレミアムガイドツアーはディズニーホテルなど直営ホテルを予約された人であれば事前予約することができます。
 ディズニーランドやシーで何か困ったことがあれば、すぐキャスト(従業員)さんにお尋ねするのが一番です。
丁寧に対応していただけますよ。
それから、弱視の方も白杖を持っておくと、キャストさんから声をかけてもらえる機会が増えると思います。
来園者が多いので、自分たちから見えないことを示すのも大事だと思います。
 これから先大変なこともあるだろうけど、お互いに思い合う気持ちがあればきっと大丈夫!なはず。
あえて彼にリクエストするなら、家事をちょこっとヘルプしてくれたら嬉しいな。
例えばお風呂洗いとか、布団あげとか。
あっ、具体的すぎたかな?
贅沢なのかなあと反省しつつ、将来的なことを考えるとつい(笑)。
長く一緒に過ごしたいからこそ、心にあるちょっとしたことも伝えていきたいですね。
 価値観も生き方も何もかも違う2人が一緒に歩もうとすれば、いろいろと問題も出てくるもの。
でも、彼とならどんなことも乗り越えていけそうな気がします。
こんなふうに思えるのは、彼が初めてです。
私は、見えていたとしてもきっと同じ気持ちを彼に抱いたと思います。
そう思える人に出会えたことに感謝して、彼との日々を大切に生きていきたいです。
 ここからは、ちょこっと情報コーナーです。
 ラブリィお花見弁当レシピ
 見えない2人が外で食べるお弁当だからこそ、食べやすさが一番!
そこでメニューは五目稲荷に決定!
 油ぬきした油揚げを袋状に開いて、だし汁に砂糖や醤油・酒を加えて煮ます。
冷めていく過程で味がしみるので、何度か繰り返してしっかり味を煮含めます。
かんぴょう・干し椎茸をもどし、ニンジンやゆでタケノコと一緒に薄い甘辛煮にします。
酢飯に甘辛く煮た具材を加え、小さな俵形にします。
それを煮含めた油揚げに入れれば完成!
 おかずもカラフル。
ブロッコリーのゴマ和えに鶏肉の唐揚げ・レンコンのきんぴら・ニンジンとパプリカの3色サラダ・カニかまとほうれん草の卵焼きです。
サラダの下にはバジル風味のラスクを敷いたり、ブロッコリーのゴマ和えの下には乾燥わかめを入れたりして、水気が出るのを防ぎました。
サラダはカップに入れて、バランは使わずにレタスで仕切りました。
 ちょっとした工夫でお弁当も食べやすくなりますよ。
編集後記
 どこにいてもパラダイスになっちゃう!
ラブラブというだけでなく、パワフルですね。
それは、目では見えないものを見つめ合う気持ちから生まれた力。
見えないってどんなこと、それを分かち合える2人だから、お弁当に込められた工夫もある意味自然なことなのかもしれませんね。
見た目にも彩り豊かなレシピ、おいしそうですね。
-- このメールの内容は以上です。
発行:   京都府視覚障害者協会
発行日:  2015年7月31日
☆どうもありがとうございました。


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