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活動紹介

メルマガ色鉛筆第189号「ぼくらのキャンパスライフ」

タイトル 「ぼくらのキャンパスライフ」
メルマガ色鉛筆編集チーム
 こんにちは。
メルマガ色鉛筆編集チームです。
 今回は、学生さん、最近まで学生さんだったという20代5名の方に、
「ぼくらのキャンパスライフ」というテーマでお話を聞いてみました。
自分が使っていた支援機器、その使い方の工夫やコツ。
見える仲間との学びや遊びのエピソード。
学生ならでは、これは便利だよ、おすすめのグッズや工夫あれこれ。
勉強以外で力を入れたこと。
資格取得、特技。
就活で困ること。
自分が学んだもの、そして卒業後の夢。
いろいろ教えてもらいました。
 見えない・見えにくい20代の今を共有します。
★言語聴覚士を目指す私
中途 弱視 女性
盲学校(中学2年途中から卒業まで)
普通校(小学校から中学2年途中まで・高校)
大学
手もとはルーペで、スクリーンやホワイトボードなど、遠くのものを見るときには拡
大読書器(大学が購入)を使用していました。
見える仲間と京都散策、学祭めぐりなどを楽しみました。
交通費を抑えるために、多少時間がかかっても障害者割引のきく交通機関を利用しま
した。
勉強以外で力を入れたことは、ボランティア、インターンシップ、学園祭実行委員、
サークル、体調管理(治療)です。
就活で困るのは、実習などで、つながりのない病院や施設を見学するときです。
どのような検査(リハビリ)ができて、どのような検査(リハビリ)ができないのか
を明確に説明しなければならないので、
自分できっちり理解しておく必要があります。
将来は、障害のある方やご高齢の方が悩みや不安を吐き出すことのできる、
ほっと心が休まるような場所を、言語聴覚士の立場からつくりたいです。
★公務員を目指すぼく
先天 弱視 男性 大学生
iPad、単眼鏡、ルーペを使用して学びました。
iPadでは、拡大と白黒反転のショートカットを使用していました。
大学の支援担当や母校(盲学校)に相談しながらやってきました。
サークルの合宿では、日中の屋外歩行が苦手なため、そのような場所では団体行動を
していました。
集合場所も、私のわかりやすい場所に設定してもらいました。
鉄道運賃や施設の入場料など、障害者割引をフル活用しました。
趣味は鉄道旅行、鉄道写真撮影、カラオケです。
特技は、鉄道に関することとサウンドテーブルテニスです。
経済学、経営学を中心に学んでいます。
就活はこれからです。
視覚障害があるというだけで、「この仕事は無理だろう」と勝手に判断されてしまう
のは困るなあと感じます。
将来は公務員になって、自分の生まれ育ったまちのために働きたいです。
★観光学を学んだぼく
先天 全盲 男性
盲学校(小学校・中学校・高校)
大学
音声ソフトをインストールしたPC、ブレイルメモ、点字プリンター、スキャナーを使
用していました。
PCは、定期テストの解答、講義中の読書、友人のノートのスキャンなどに活用してい
ました。
見える仲間とドライブ、キャンプ、服選びを楽しんでいました。
王将(一部店舗のみ)で実施していた、洗い物をしたら会計無料というサービスを活
用していました。
時間をふんだんに使った鈍行の旅も、学生ならではかも。
友達づきあいや身だしなみ(洋服や髪型)、陸上競技、学食のメニュー制覇も力を入
れてやりました。
就活では、健常者といっしょの合同面接に参加した際、
決められた時間の中でのディベートやグループワークディスカッションはちょっと難
しかったです。
観光学を学んだので、障害の有無にかかわらず、その人に合った旅行の楽しみ方やプ
ランの提案ができたらと考えています。
★保育・幼児教育を学ぶ私
中途 弱視 女性 大学生
iPad、iPhoneのズーム機能、Surfaceは拡大鏡を使用していました。
周りのみんなは見えていて、何も言わずとも「次のスライド行ったよ」と教えてくれ
ます。
また、「今なんて言った?」というのに私が答えています。
こんなふうに、「見える」と「聞こえる」のそれぞれが、得意なところを活用してカ
バーしあっています。
ペン先の太さや色など、本体とインクを組み合わせできる無印のカスタムペンを使用
したり、
太字で見やすいノートや手帳はエクセルで手づくりするなど、
自分の見え方に合わせて工夫しています。
恋愛、小児がんサバイバーとしてのNPO勤務、バイトも力を入れてやっていました。
TOEFL90点。
ユニバーサルマナーコーディネーター、東京都上級救急救命技能認定(自動体外式除
細動器従事者)の資格を取得しています。
保育・幼児教育を学んでいます。
今後は大学院に進学し、留学するのが希望です。
★英語の先生になりたい私
先天 全盲 女性
盲学校(中学校・高校)
普通校(小学校)
大学
ブレイルセンス、点訳ボランティア(プライベートで依頼)を活用していました。
墨字のテストのデータをもらい、
ブレイルセンスを使って墨字のデータとして解答を書き込むことで、解答時間の短縮
ができます。
ボランティアさんからは点訳物をデータとして送ってもらったので、
プリンターや点字用紙を使用しなくても読めるようになりました。
見える仲間と、旅行、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン、学祭めぐり、買い物、寺
社仏閣めぐりを楽しみました。
ブレイルセンスなどを購入する際の自治体からの補助金、iPhoneで使えるOCR系のア
プリ、
テーマパークや公共交通機関で受けられる障害者割引をフル活用しました。
クラブ活動、学生団体の運営(イベントの企画と実施)、恋愛、食べ歩き、飲み会に
も力を入れました。
料理、卓球(サウンドテーブルテニス)、英会話、折り紙が得意です。
就活ではいろいろ困りました。
募集要項がPDFで、音声パソコンでは読みづらいし、
紙媒体の情報誌やマガジン、新聞も読めないため、就活情報の収集は難しかったです

合同説明会や試験会場にも1人では行きづらいし。
英語教育を学び、TOEIC820点。
中高英語1種教員免許、1種特別支援教員免許を取得しました。
将来は、特別支援学校の先生になりたいです。
--
 5名の皆さん、ありがとうございました。
機器や制度というハードと、
人と人が隣り合っているからこそのソフト、
あれこれ活用されていましたね。
 それぞれのキャンパスライフがありました。
その先に夢がありました。
学業や就活、就労、日常生活、いろんな場面で活用できそうなヒントがありました。
 近年、全国にロービジョンネットワークやロービジョンケア、ロービジョン外来も
広がりつつあるようです。
皆さんの地域でも、このレポートをヒントに一歩先へ、
そこにある自分にマッチした情報やスキルとつながるといいですね。
-- このメールの内容は以上です。
発行:   京都府視覚障害者協会
発行日:  2020年4月3日
☆どうもありがとうございました。

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