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メルマガ色鉛筆第141号「帰ってきたあるある失敗談1」

タイトル 「帰ってきたあるある失敗談1」
メルマガ色鉛筆編集チーム
 こんにちは。
メルマガ色鉛筆編集チームです。
 以前に配信したあるある失敗談、好評につき再度、笑えるネタ?、笑えないエ
ピソード?の登場です。
あるあるのファンの方、お待たせしました。
連発する失敗談と出くわすのは初めてという方、ようこそあるあるワールドへ。
暮らしの中の「やっちゃった」をフランクに共有しましょう。
 今月は、続発する失敗エピソードをつないでのお届けです。
★あるある1発目
 PC-Talkerの説明を最後まで聞かず漢字変換。
そのため、「設ける」と「儲ける」、「発見」と「発券」など、同音異義語の基
本的な変換ミスをしてしまう。
 (30代 女性 弱視)
★あるある2発目
 パン大好きの私は、妹に教えてもらったパン屋さんへ。
1人で白杖コツコツ。
角を曲がったところってこのへんかな?
お店らしい戸口に近づくと、自動ドアがスーッと開く。
思わずふらふらと中へ。
あれー、パンのにおいがしない。
なんか変。
 奥から店員さんらしい女性。
けげんそうに「い、いらっしゃいませ・・・」。
「あのー、ここは何屋さんですか?」と私。
「宝石店ですが・・・」。
「えっ、あの、あのー、このへんにパン屋さんはありませんか?」。
「パン屋さんならお隣です」。
「あっ、す、すみません」とあわてて外へ。
 しまった。
やっちまった。
「おすすめを見つくろって三つください」なんて言ってたら、破産してたとこで
す。
 (60代 女性 弱視)
★あるある3発目
 職場での話です。
 朝の早い時間、人気の少ない広いフリースペース。
トイレに向かって歩いていたら、前から歩いてくる人がいました。
「おはようございます」と言われたので、元気よく「おはようございます」と返
すと、
その人は私の後方から歩いてきた知り合いにあいさつしていたんです。
私はどうすりゃいいんでしょうか。
 (40代 男性 全盲)
★あるある4発目
 絶対言いたくない、恥ずかしい話です。
歳はとっても女ですもの・・・。
 1年前、訓練施設の寮に入っていた頃のこと。
私が悪いというよりも、寮の設備が悪い。
だって、お風呂が男女共同ってどうよ!
今どきおかしいでしょ。
 脱衣所には、お風呂屋さんみたいなボックス型の棚が八つあった。
私は忘れ物をしたくないので、毎回すべての棚を手でさわって念入りに確認して
いた。
その日もいつもどおりお風呂から出て、次の人と入れ替わった。
 トム・クルーズに似た弱視のイケメン。
しばらくして、イケメンから呼び出しを受けた。
「何か白いものが落ちてるんですけど」。
「うそうそうそ!、何が落ちてるの?」。
私は、裁判を受ける容疑者の気分で脱衣所に向かった。
 棚から床に落ちることは考えていなかったわ。
この人、さわると悪いと思って気をつかっているんでしょ。
犯人とおぼしき私に確かめさせたいのね。
白いものって何よ!
それって、最悪のものしか思いつかない。
ああ、もう人生終わりだわ。
 いつまでも考え込んでいてはイケメンに申し訳ない。
私はしゃがみこみ、そのへんだという場所に手を伸ばした。
もしも疑惑が当たっていたら、二度と立ち上がれない。
私は、バスマットの上で消滅するしかない。
 ああ、これかあ!
濡れてはいない。
使ってはいない。
ケバ立った布。
いつもお風呂に持っていくのに、今日はないなあと思っていたやつ。
「タオルじゃないですか」。
そのとおり。
タオルやん。
見えてたんかい。
拾って持ってきてくれよ。
でも、ほんまタオルでよかった。
明日からも生きていけるわ。
 次の日から、棚は手で床は足で、ますます執拗に確認するようになったのは言
うまでもない。
 (50代 女性 全盲)
★あるある5発目
 穏やかな秋晴れの、すがすがしいお天気のある日のことです。
 私は、ダイニングテーブルの上に携帯を置いていたのをふと思い出し、取りに
行きました。
すると、テーブルの上に1円玉くらいの薄緑色のゴミが落ちていました。
何だろうと深く考えることもなく、ゴミ箱に捨てようとしました。
さっと指でつまんだ瞬間、「ぎゃーー」と叫んでそれを振りとばしました。
一瞬何が起こったのかわからなかったのですが、
持った瞬間もぞもぞ動くような感触があり、思わず振りとばしたようです。
いや、それ以前に本能で体が拒絶したのです。
手には何か液体がついていて、ショウガのような変なにおいがしています。
 振りはらった物体は、テーブルの上のティッシュケースの陰にすばやく隠れま
した。
何だろう。
本当に虫なのか。
持ったとき、たくさんのひげのような足がもぞもぞと動いたはず。
きっと虫だ。
このにおい、これってカメムシってやつかしら?と頭の中で考えがぐるぐる回り

その物体が逃げ込んだであろうティッシュケースの陰を見つめること5分。
いや、そんなに長くないかも。
 でも、主人はいないし、とにかく追い出さないとと思い、
勇気を振りしぼって右手にティッシュを何枚も重ねて持ち、
左手をティッシュケースにかけて「いざ!!」。
ティッシュケースを持ち上げ、
「ぎゃーー」と叫びつつ虫らしき物体をつまんで、
ティッシュごとベランダに放り投げてしばらく放置。
しかし、虫は出てこない。
 もしかして私の勘違い?
虫じゃなく、ただのゴミだったのかな?
とりあえず、割りばしでティッシュをつかんで振ってみた。
すると、ぽたりと落ちた物体がたくさんの足らしきものをもぞもぞと動かした。
「ぎゃーー、出たー」、三たび叫んで、今度は割りばしでベランダの外に向かっ
てとにかくショットショット。
何度かトライし、やっとヒットして、物体はどこか遠いところに落ちていきまし
た。
 はーっ、疲れた。
見えないってこわい。
そうか、もしそばに虫がいても気づかないし、今回のように知らずにさわってし
まうこともあるんだ。
私は、これからこの恐怖に耐えられるのだろうか・・・。
 (50代 女性 弱視)
★あるある6発目
 近所のコンビニに、ガラ違いの履き物で行きました。
知らない人が、「履き物が右左違いますよ」って教えてくれました。
「ええ、ありがとう」と平静に言ったものの、もう恥ずかしくて恥ずかしくて、
急ぎ足で帰りました。
 (70代 女性 弱視)
 編集後記
 今回の失敗キーワードは六つ。
聞き間違い、勘違い、おしいなあ、うっかり、想定外、ややこしい。
どれも親しみやすいあるあるでした。
「そうそう」、「なるほど」、そんな皆さんのあいづちも聞こえてきそうです。
 暮らしの中のいろんなシーンに登場する失敗エピソードたち、
ほんのりほっぺを赤くしながらのお届けです。
さて、これからどんな失敗シーンがとび出すでしょうか。
どんなキーワードが生まれるでしょうか。
次回も皆さんとごいっしょしたいと思います。
-- このメールの内容は以上です。
発行:   京都府視覚障害者協会
発行日:  2018年12月14日
☆どうもありがとうございました。

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