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メルマガ色鉛筆第76号「アイフォーンを持ってカラオケに行こう」

タイトル アイフォーンを持ってカラオケに行こう
メルマガ色鉛筆編集チーム
レポートの要旨です。
アイフォーンの特集その6回目は、全盲の視覚障害者のアイにぃが、当事者だけでカラオケボックスに行った話をお届けします。
カラオケに行こう、とアイにぃをその気にさせたのはアイフォーンのアプリ、
「キョクナビジョイサウンド(キョクナビJOYSOUND)」です。
このアプリで、お店のリモコンの代わりに、アイフォーンでカラオケ機器を操作できます。
行ってみた結果はどうだったか? どうぞお読みください。
アプリはその他にほんの少しですが、
「カシレボジョイサウンド(カシレボ!JOYSOUND)」、「デンモクミニ(デンモクmini)」も紹介しています。
ここから本文です。
みなさーん、こんにちはー
私はですね、フフフ、フッフッフッ、
アイフォーンのある生活にどっぷり、という全盲のおにいさん(年齢不詳)、人は俺のことをアイにぃと呼ぶ、フフフ、アイにぃでござります。
あのですねー、メルマガ色鉛筆編集部にたきつけられたような気もしますが、カラオケボックスに行ってきましたよー。
全盲の視覚障害者だけで。上等だ、やってやろうじゃありませんか、というもんですよ。
まずお店に行く前に電話で予約をしておきました。
今回、私の強力な味方になってくれるのは「キョクナビジョイサウンド」なんですけど、名前にあるとおり、これはジョイのアプリです。
カラオケ機器には、ジョイとダムの2つのメーカーがあって、今回はジョイです。
ダムには「デンモクミニ」というアプリがありまして、あらかじめ機種とそれに対応したアプリを合わせておくことが大事です。ジョイにはジョイ、ダムにはダム、あよいよいよい。
さらにジョイならどんな機種でもよいか、というとそうではなくて、アプリが対応しているジョイのマックスという機種の置いてある部屋を予約しました。
いやー、お店に行って部屋の機種とつながらなかったらジ・エンド、無理ですからねー。
いよいよその日がやって来た。
当日はですねー、お店のカウンターで店員さんにおねがいして部屋まで案内してもらいました。
部屋に入ったらさっそくアイフォーンを取り出します。
店員さんがマイクを渡してくれて「ごゆっくりどうぞ」と出て行ってしまうその前に、アイフォーンとカラオケ機器の接続を手伝ってもらわねばなりませんよー。
私は「リモコンの画面にスマホリンクというのがありませんか? スマホリンク、スマホリンク」と言うんですけどねー、見つけてもらえない。
店員さんは、なんのことやらさっぱりわからない様子でしたねー。
10回くらい言いましたよ(おっとちょっと大げさかも…)。こっちも不安になったころに「スマホリンクというのがあるんですけどこれですか?」とやっと見つけてくれました。
それそれそれ…、とまた10回くらい言ってしまいましたよー。
カラオケ機器の大きなリモコンで、スマホリンクを開くとバーコードが画面に出てくるそうです。
それをアイフォーンのアプリのほうで撮影します。
撮影するときは、アプリの画面にある「カラオケ接続」ボタンをとんとんダブルクリック、「部屋のリモコンにスマホリンクというボタンがありますか?」 と聞いてくるので「ある」をとんとんしたら撮影できます。
店員さんにアイフォーンを渡して撮影してもらうと、接続が完了しますよー。やっほー。
ここからはカラオケターイム。
アイフォーンで曲を検索して歌いたい曲名をとんとんします。
すると曲の画面が開くので、その中の「予約」をとんとんすると、おー、ちゃんとカラオケが鳴り出しましたよー。感動。あー、わたーしーのー、こーいわー。
曲の画面では、キーを下げる、キーを上げる、というボタンもあります。
予約する前に、2つ下げておこう、ということもできました。
「歌詞を見る」というボタンもあります。
これで「カシレボジョイサウンド」というアプリを開いて、曲の歌詞も出せるんですよ。
「カシレボジョイサウンド」は、おぷしょん・アプリ設定で「ユーチューブ自動再生」をオフ、「その他」をオフにしておくとアイフォーンの読み上げで聞くことができますよ。
ですが、右の耳で曲のカラオケを、左の耳で曲の歌詞を聞いて歌うというのはてんやわんや大忙しになりますし、テンポの速い曲は、う、と一瞬つまったらカーン。
これがのど自慢ならかね1つでーす。
奥の手、色鉛筆第20号で紹介しました外部キーボードのキー操作を使うと、てんやわんやは少しましになりますけどねー。
曲の検索も、外部キーボードがあるとちょっとらく。
全国のカラオケ好きの当事者のみなさーん、歌詞はどうしていますかー。
1番、全部おぼえて歌う。
2番、ブレイルメモ持参、点字を読みながら歌う。
3番、誰かにタイミングよく耳打ちしておしえてもらう。
4番、作詞して歌う。
カラオケは楽しければなんでもいいですよねー。
日本語をきれいに表示してくれるアイフォーン用の点字ディスプレイがあるとよいのにねー。
「スマートビートル」という機器が出たそうですねー、どこかで実際に触れてみたいですよー。
はー、歌っててんやわんやして、のどが渇いたー。
ドリンクバーのおかわりしたいなー、どうしようかなー。
部屋を出て、カウンターのところに行って店員さんに頼んでみましたよ。
そしたら、飲み物を入れて私のいた部屋まで案内してくれましたー。
店員さん、案内は慣れてないからスムーズとは行きませんけどねー、助かったー。
歌い終わってからもお手洗いの入口まで案内してくれたり、お世話になりました。サンキュー、店員さん。
そして、サンキュー、アイフォーンちゃん。お前は今日も役に立ってくれたねー。よしよし。、
あ、画面をなでてたから何かやってるぞ。待て待て、待ってくれ。
カラオケボックスで思ったこと、歌うのは気持ちいい。
ですが、なかなか外出しにくい方もおられますよねー。
家では大きな声で歌えません。ところがどっこい、いいものを見つけましたよー、名付けて逆メガホン。
ステンレス真空二重構造、保温能力の高いサーモスというのがありますよね。
あれの大きなカップを両手で持って、できるだけすき間を作らずにして歌うと、声を封じ込めてくれます。
実は変な声になりますけど、家でも力いっぱい歌えますよー。
世の中、アイフォーンだけじゃありませんねー。便利なもの。
みなさーん、またアイフォーンの便利なところを紹介しますから、また会いましょう。だーれも知らない、知られちゃいけーないー。歌いましょう。楽しみましょう。泣きましょう。
-- このメールの内容は以上です。
発行:   京都府視覚障害者協会
発行日:  2016年9月2日
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