[地域団体より報告] 「平成29年度 丹後視覚障害者 社会教育指導者研修会」開催される
京都府視覚障害者協会 京丹後支部
去る10月30日、京都府丹後教育局主催の指導者研修会が京丹後市峰山総合福祉センターにおいて開催され、宮津、与謝、京丹後からの参加者、京都府丹後教育局のスタッフなどを含めて計45名が参加されました。
指導者研修会は毎年開催されていますが、今年は年度初めの5月に、京都府丹後教育局が京視協3支部の代表者と、京丹後市、宮津市、与謝野町、伊根町の各教育委員会、人権担当者等を集め、研修内容や要望事項を協議する会議を開催して内容を決めました。
当日は、今冬初めて木枯らしが吹き荒れる寒い日でしたが、寒さと高齢にもめげず、体験発表や地元の峰山高等学校吹奏楽部の演奏を楽しみました。
午前中は京視協の理事で生活環境改善部長の北村裕喜子(きたむら ゆきこ)氏の「共に考えよう!私たちの防災」という内容の講演を聞き、災害はいつどこで発生するのか分からないので、その場に応じた避難をし、自分の命は自分で守るという強い意識を持って行動してほしいとのことでした。自助、共助、公助の精神で迅速に行動することが大切とのことで、また、防災グッズを触ることもでき、会場からは自分の家庭でも備えが必要だという声がありました。
昼食後は、吹奏楽部の演奏を聴き、高校生と一緒にグループ討議も行いました。参加者を4つのグループに分け、各グループに、将来、福祉関係の大学進学や福祉業界への就職を考えている生徒など3、4人に入ってもらい、交流しました。白杖に触れてもらい、身体障害者手帳を見せたり、身体障害者の定義や、置かれている現状を話したりしました。生徒も「通学の路線バスで同乗して顔を覚えている」と話してくれました。また、「視覚障害者を見かけたら、どう話しかけたらいいのか分からない」という質問も出ました。実際に街中で障害者と出会った時には、この日の経験を活かして、立派に対応していただけると思います。
支部交流では、宮津支部の千原(ちはら)氏、与謝支部の佐藤(さとう)氏、京丹後支部の野村(のむら)氏から支部実践活動についての発表がありました。各支部共に多種多様な事業を行い、視覚障害者福祉の向上や理解の向上に努められていることがよく分かりました。
今回の研修会では、吹奏楽部の楽器に触れさせてもらうなど、生徒と交流する場面も多くあり、私たち視覚障害者にとって、とても有意義な実りのある一日になりました。