[地域団体より 報告] 3回の料理教室を終えて
福知山市視覚障害者協会
今年度も5、7、9月に料理教室を行いました。出かけにくい方の社会参加の促進と、失ったものが多い視覚障害当事者が、料理の機会を通して自分の可能性を確認できる貴重な体験の場として位置づけられ、続いている行事です。
回を重ねるごとに参加者が増え、9月21日に実施した教室には、先生や介助くださる方を含めて計35名が集い、調理室が満員になりました。
これまで培ってきた感覚と、わずかに残っている視機能を集中させてふるう包丁は、時として先生の指示から離れることもありますが、ヘルパーさんやボランティアさんなどが挑戦することを励ましてくださり、ホッとさせたり、笑わせたり、見事にフォローしてくださっています。
料理の決め手は塩梅一つと言われます。できあがった料理の味もさることながら、絶えず声を掛けながら見守ってくださる先生、賛助会員の方、ヘルパーさん、ボランティアさん、家族の結集した深い思いこそがこの料理教室の他に誇れる塩梅だと思っています。
(料理教室の様子)
21日は、福知山市役所福祉課の課長補佐にもお越しいただき、参加者と会食していただきました。来年度4月から「(仮称)福知山市手話言語及び障害のある人の多様なコミュニケーション促進条例」が施行されるということもあってお招きしたのですが、条例施行に向けて現在パブリックコメントの募集中ということや要点の説明がありました。なお、参加者からは条例についての質問と意見が多数出され、有意義な意見交換の場となりました。
限られた人数ではありましたが、当事者、ガイドヘルパー、点訳・音訳のボランティア、家族が集まっており、情報弱者の私たちを支えてくださる団体の揃い踏みでした。そのため、課長補佐を囲んでの会食は、条例発信に寄せる互いの士気を高め、協力の横糸をさらに強くする機会となりました。
料理教室で育ってきた関係が、各々の団体の特徴を尊重しつつ、今度は一般市民への条例啓発への大きな力となってくれることを願っています。
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料理教室の様子