[報告] 「ぶどう狩りに行ってきました」
宮津市視覚障害者協会 会長 小濃 祐輔(おのう ゆうすけ)
点字京都を愛読の皆さんこんにちは。「秋あかね」や「りんどう」といった俳句の
季語を聞いただけで、眼の不自由な私たちに秋の色が飛び込んでくる季節となりまし
た。この点字京都がお手元に届く頃には、重く実った稲穂が秋風に揺れて、黄金の波
を思い出される方も多いと思います。しかし近年は温暖化により梅雨時の雨が少なく
、コンバインで収穫するため背丈が低く、穂も真っ直ぐに立っていて、昔の稲刈りの
イメージとは少し違う田舎になっています。
さて、今日は去る9月11日のぶどう狩りの報告をしたいと思います。毎年、年度計
画を立てる時に3月の例会で会員の皆さんに「どこに行きたい?」と希望を聞くこと
にしており、今年も去年に続いて「ぶどう狩り」の声が多くあり、計画をしました。
我が協会の参加者は会員、賛助会員、ガイドヘルパーの14人でしたが、宮津市身障連
に呼びかけて、難聴、肢体などほかの障害部門の方や社協で平素お世話になっている
ボランティアグループの方、綾部、福知山の視覚障害の有志の方と総勢27名で、京丹
後市の「丹後王国」へ行ってきました。
ぶどう園ではピオーネという種類のぶどう畑に入り、棚からずっしりと下っている房
を一袋ずつ、大きさを確かめながら、より重く大きなものを一人ひとりが狩り取りま
した。ピオーネは一粒の大きさも大きく、一房が1キログラム以上あり、完熟した黒
ぶどうで皆さん驚いたり歓声を上げていました。
お昼はレストランで海鮮どんぶりや寿司、自家製ソーセージに地ビールと各テーブ
ルで交流を深めながら舌づつみを打ちました。
ピオーネのほかに、ふじみのり、竜宝(りゅうほう)、紅伊豆(べにいず)のぶど
うや、きのこ、ベーコン、チーズなどの自家製ピザなどをお土産として買い求め、天
候に恵まれた、まさに「秋の行楽の一日」を参加者全員で楽しみました。
「よかったわ」「おいしかった」「帰ってぶどうを食べるのが楽しみ」の声に満足し
て、来年は更に福祉の輪を広げ、交流を図りたいと思います。
終わりに一句「手のひらにずしりと重きぶどう狩り」。