南部アイセンターだより
1.八幡市での集いについて
今回は、毎月第1水曜日に八幡市で開催中の見えない・見えにくい方々の集いについて報告します。
ライトハウスまで継続して通えない南部にお住まいの方が、身近に集まれる場として当センターができました。南部の中心地である城陽市に開設しましたが、南部でも城陽市まで通うのが困難な地域があります。京都府南部は南北に近鉄とJR奈良線が走っていますが、東西のアクセスが不十分です。八幡市から来るには京阪で「東福寺《とうふくじ》」駅まで行き、JR奈良線に乗り換えて来られる方が多いのです。そうすると、自宅からは1時間半か2時間近くかかり、これはライトハウスまで行くのとほぼ同じ時間となりますので、従来より便利になったわけではありません。相楽郡東部でも同様の事情です。
そこで、当センターに来られるのをただ待つだけでなく、センター長と巡回相談員が現地に出かけようと、いわば、サテライト事業八幡市版を始めました。
八幡市のご支援を得て、八幡支部主催で八幡市生涯学習センターにて毎月開催しています。11月までの延べ参加者数は171名になり、ガイドヘルパーさんを含め、毎回20名前後の方が来られています。地元の朗読サークルの方に短編小説や物語を朗読していただいており、点訳サークルの方も毎回来ていただいています。11月は、市役所の補装具や日常生活用具担当者から制度の説明を受け、参加者も活発に意見を述べていました。
市民だよりで広報もしてもらい、毎回多くの方が参加されているのですが、新しい方の参加が途切れているので、どう広げるかが今後の課題です。
八幡支部は集いが終了したあとの時間を活用して、支部からの連絡事項を伝えたり、11月は障全協の署名をその場で記入してもらったりしました。この他に、社会福祉協議会のご協力を得てパソコンなどの個別訓練を受ける方もおられます。
このように、地域団体の取り組みにアイセンターや相談員が協力し、そこに地元の行政機関やボランティアの支援も得て、少しずつ輪を拡げていくことが大切かなと思います。
2.城陽支部の最近の取り組みを紹介します。
支部は、毎月役員会を開催しており、記録は、同席してもらっている朗読ボランティア「陽声(ようせい)」さんに作成してもらっています。また、役員さんが手分けして会員さんとの連絡を密にされています。11月26日に開催した役員会では、地震や台風の被害状況を11月末までに取りまとめて地域団体から本部に報告するよう点字京都に掲載されていたため、もれがないように、あらためて会員さんに確かめました。さらに、11月25日の城陽福祉まつりにチャリティマッサージで協力、収益金をあはき裁判費用に役立ててもらおうと京視協に届けました。
3.音響式信号を設置してもらうのは大変です。
木津川市にお住まいの方が、自宅から最寄りの交差点に音響式信号があれば、盲導犬とともに1人で外出できる機会が広がると、新たに設置を希望しておられます。そこで、この要望についてみんなで考えてみようと、11月8日に集いを開催しました。
かつて大阪府島本町《しまもとちょう》で周辺住民の協力も得て実現した経験を持つ、松見(まつみ)さんから話していただき、さらに、福知山市で児童が利用する信号について、音響式信号をつけてほしいと長年にわたり取り組んでおられる経験を、堤(つつみ)相談員から報告してもらいました。本会の基本的な取り組み方についても北村(きたむら)生活環境改善部長から説明してもらい、そのあと意見交換しました。
予算に限りのある中で、いつ順番がくるか、最新機器を考慮してくれるか等、様々な課題があるのですが、何よりも信号近くの地域住民すべての理解と賛同を得ることが要(かなめ)になることがよくわかりました。実現するまでは数年かかるようなので、皆さんの支援と拡がりをお願いします。
4.最後に、11月の川柳講座の優秀作を報告します。
お題は、空き缶や缶詰などの「缶(かん)」で、26句投句された中での優秀作は、「缶切《かんき》りで 開《あ》ける楽《たの》しみ 知《し》らぬ子《こ》ら」でした。