メルマガ色鉛筆第349号「色鉛筆10周年記念フェスからまた1年」
タイトル 色鉛筆10周年記念フェスからまた1年
メルマガ色鉛筆編集チーム
レポートの要旨です。
昨年、2023年の11月に、色鉛筆創刊10周年を祝うイベントを色鉛筆ラ
イターのみなさんと行いました。
レクリエーション企画満載のイベントでしたが、その内の編集チーム・小寺が担
当したところをふり返っています。
ゆるくふり返っていますので、よろしければゆるい気分でお読みください。
~ 重さが4gくらいで風船に付けられて空中でも音がする物、何かないだろう
か…。
あれからまた1年が経って、色鉛筆は12年目に入ります。
ここから本文です。
見えない・見えにくい人にもマラソンなどを走る人がいます。
それとは別に、「走る」というのは日々の暮らしを例えるときにも言います。
その場合の「走る」は、体も頭も心もぶん回してがんばる、というイメージです
。
中には1年を通してずっと走っていて、人生を駆け抜ける人もいるかも知れませ
ん。
私はと言うと、ゆっくり歩いたり走ったり立ち止まったり、そしてこけたりして
います。
1年前の色鉛筆10周年記念フェスのころはと言うと、走っていました。
見えなくて・見えにくくてできないことを解決する、部分的にでも解決できる、
何かいいアイデアはないだろうか?
色鉛筆のこれまでのレポートでも、いろんなアイデアをみなさんから教えてもら
いました。
フェスでは私からも、2つのアイデアをレクリエーションとしてやりました。
テトリスと風船バレーです。
その1 テトリス
かつて大流行したゲームソフト、ゲームアプリのテトリスは、落ちて来るいろ
んな形のブロックを、位置や向きを考えて並べるゲームです。
このブロックの形は点字に似ています。
つまり、レやトや数符が落ちて来るのです。
これを音声読み上げのパソコンでやる、というアイデア。
会場では、こけました。
ごめんなさい。
どのパソコンを持って行こうかと悩んで、タブレットPCとUSB外部キーボ
ードにしました。
そしたら、USB変換プラグを差すと会場スピーカーにつなげない、という初歩
的ミスをしてしまい、こけました。
ごめんなさい。
ごめんなさい、という気持ちは今もくり返しているようにすごくあるのですが、
同時にこうも思っています。
これはこれで、ちょっと紹介くらい、がよかったのだろう、と。
きっと神様の采配だろう、と。
その2 風船バレー
転がったボールではなく飛んで来たボールを受け止めたり、投げ上げたりして
遊ぶ。
やるためには、ボールから音が聞こえる必要がある。
これについてあれやこれやぐるぐる考えたのでした。
2つの風船でICレコーダーをサンドイッチしてテープで固定する。
会場で、こんなものを作ってみました。
ICレコーダーからは色鉛筆レポートの朗読が聞こえている。
この朗読風船が飛んで来たら、音を聞いて反応できないものか。
結果は、まったく反応できませんでした。
飛んで来るスピードは、音で聞いてわかるスピードからはかけ離れているのでし
た。
そこでヘリウム入りの風船でゆっくりのスピードにできないものかと調べてみ
ました。
あの浮かぶ風船は、重さ4gの物を取り付けると浮かぶ力が打ち消されるらしい
。
重さが4gくらいで風船に付けられて空中でも音がする物、何かないだろうか…
、たった4g…。
とても小さな音なのですが、それがありましたよ。
風船にレジ袋をかぶせます。
レジ袋は触るとカサカサ音がします。
飛んでいる間、空気抵抗 = 空気が触れることでも音がするのです。
そして、ふつうの風船よりはずいぶんとふわふわゆっくり飛んで来てくれます。
これを何人かのみなさんに試してもらいました。
なお、風船なしのレジ袋だけ、レジ袋をふくらませてぎゅっと結んで作る風船
もどきでも、そこそこ行けるので、好奇心が騒いだ人はお試しあれ。
そして、この日、私が一番やりたかったことの話です。
それは祝杯、みんなで「色鉛筆10周年おめでとう、かんぱーい」「ゴクゴク、
プハー」パチパチパチー、をやることでした。
祝杯ができるぴったりの会場があればなぁ、と思ったのが遡ることフェスの8ヵ
月前でした。
テトリスでこけても神様の采配だと思ったのは、それから2ヵ月ほど経ったころ
にぴったりの会場が見つかったからでした。
まるで神様が「はいこれ」と渡してくれたかのように都合よく見つかったのでし
た。
ああだといいな、こうだとうれしい、そうだあれも必要だ、など思ってたことの
全部をかなえてくれる会場でした。
そこでイベントを開くには審査が必要でしたが、無事に認めてもらえました。
ただし、1つ、大事なことが抜けていました。
イベント会場は京都ライトハウス、千本北大路です。
祝杯をあげる会場は京都リサーチパーク、西大路五条です。
移動にそこそこ距離があります。
もしも天気が雨なら、みなさんにかける負担が何倍にもなります。
やっと気づいたのはフェス2ヵ月前の9月ごろだったか、それからはずっと、ず
ぅっと、私のしょぼい神通力はすべて天気に向けました。
結果は、天気予報をもひっくり返して、曇りでした。
そして、祝杯をあげさせてもらいました。
みんなで作れた色鉛筆をみんなと祝い喜び合うことができました。
ライターのカラフル幕府さんが作ってくれてフェスの中でも歌ってくれた色鉛筆
の曲、その一節を歌い花を添えさせてもらいました。
その後は、オープンスペースでもある会場で点字ユーザーのライターさん達に
よる色鉛筆の朗読会をしました。
みなさんのおかげで本当にすてきな時間になりました。
11周年もおめでとう色鉛筆。
私の心は弱っちくて、ちょっとしたことでグサッと来てグラグラする、そんなこ
とがしょっちゅうあります。
そんなときも色鉛筆は、また「色鉛筆的なるもの」は私を支えてくれ、ときには
この人生をつっ走る力、元気や勇気をくれます。
色鉛筆が少しでも、みんなにも力になると願い信じて、12年目もいっしょにや
って行きたいと思います。。
-- このメールの内容は以上です。
発行: 京都府視覚障害者協会
発行日: 2024年11月8日
☆どうもありがとうございました。