[地域団体より報告] 社協のふれあいのつどい・歩行訓練・中丹教育局の指導者研修会を実施!

福知山市視覚障害者協会
 
例年でも行事が多い11月ですが、新型コロナウイルスの第3波が来る前にと何とか開催された多彩な行事の中から、ピックアップして報告します。
1. 視覚障害者ふれあいのつどい・バリアフリー映画会
 11月13日、福知山市社会福祉協議会主催の「視覚障害者ふれあいのつどい・バリアフリー映画会」が開催されました。例年、車イス使用の方も参加できるリフトバスを準備していただき、管外へ研修体験の旅をお世話になっていましたが、今年は新型コロナウイルス感染拡大防止のため、3密回避の心配りをいただきながら、バリアフリー映画会を開催していただきました。会員13名、介助者5名、支援者4名が参加し、映画「長いお別れ」を観賞しました。
 「長いお別れ」とは、これまで記憶してきたことが、自分から遠のいていくこと(認知症)を、アメリカではこう表現するのだそうです。認知症を発症した父親に寄り添う家族のそれぞれの立場上の困惑と、人の心の根底にある愛情の深さが描かれていました。身に迫る問題として考えさせられるテーマでした。コロナ禍の今こそ他者への思いやりを忘れず、お互いの尊厳を守りあっていくことが必要だと切に思いました。
 副音声での鑑賞にも慣れてきましたが、視覚障害者は副音声と台詞で場面を自分なりに全て想像しなくてはなりません。実写とはかけ離れているかも知れませんが、自分流に場面の設定や、人の動作、周りの色彩を頭の中で自由に演出できるのは、見えないからこそできる楽しみなのかも知れません。
 上映にあたり、特別のご配慮をいただきました福知山市社会福祉協議会の田中(たなか)常務、竹本(たけもと)担当職員はじめ、関係職員の皆さまのお力添えに、厚く感謝申し上げます。
2. 福知山市主催の歩行訓練
 11月24日、ハピネス福知山4階ホールで、福知山市主催の重度視覚障害者対象の歩行訓練が行われました。講師にライトハウスから青木 一憲(あおき かずのり)訓練士をお迎えし、指導を受けました。
最初は30分ほど、私達を取り巻く歩行環境についての話があり、ホームから転落事故死が後を絶たず、国レベルではデジタル化に伴う様々な新システムが考えられているとのお話をお聞きしました。その後、モデルとして会員の方に舞台の階段の上り下りをしてもらい、その動作を確認していただきました。後半は、晩秋の日差しの中を、今、ブーム真っ只中の明智 光秀の光秀ロードでもある市役所前から福知山城登城坂下の太鼓橋を渡り、ゆらのガーデンまでのコースを往復し歩行訓練しました。途中に電線を地中に移動させる工事区間があり、歩道の上にバラスのようなものが落ちていて、滑る人がいないか心配する場面もありました。太鼓橋は、アーチに添わせるため、普通の階段よりも段差は低く、幅がやや広い作りとなっていて、下りは歩幅調整と、身体のバランスを保つ必要が増し、恐かったとの感想がありました。歩幅のリズムが変ると、すぐに体のバランスを崩すことになり、やはり一時も気を抜くことはできないことを改めて確認できました。青木訓練士、福知山市役所妹尾(せのお)職員、大変お世話になりました。ありがとうございました。
3. 中丹教育局主催の社会教育指導者研修会
 11月26日の午前10時から、中丹教育局主催による「視覚障害者社会教育指導者研修会」が福知山市の日本の鬼の交流博物館で新型コロナウイルス感染拡大防止策をとりながら開催されました。舞鶴市・綾部市・福知山市3市の日程調整が難しかった中での開催で、舞鶴市から会員・介助者を含め15名、綾部市から7名、福知山市から12名の参加となりました。また、各市の教育委員会からは、それぞれ課長をはじめ3名の出席がありました。
  地元、福知山市視覚障害者協会会長の田村から歓迎挨拶と共に、今では人口も少なくなりましたが、この地は、大正時代から昭和48年の閉山まで銅やクロム鉄鉱などが発掘され、河守鉱山(こうもりこうざん)として700名から1,000名の人口を数え、多くの住民が生活するための施設などが整い、大変賑わっていたと当時の様子を報告しました。続いて、中丹教育局川北(かわきた)次長により今回の社会教育指導者研修会の意義などについて挨拶がありました。
 研修会は「鬼と疫病企画展」と「鬼の面(めん)・鬼瓦(おにがわら)」の2グループに分かれての観賞となりました。案内の佐藤(さとう)館長と学芸員の安達(あんだつ)さんの説明によると、奈良、平安時代からの鬼は隠れて姿を現せないのが鬼と言われ、鬼は悪いこと良いことに角(つの)があるとその時々に現われるとのこと。秋田県の「なまはげ」は1年に1回やって来る来訪神(らいほうしん)とも言われ、ある介助者いわく、赤い面と青い面があったとのこと。現在は疫病の原因もほぼ分かるが、昔は何なのか分からなかった。京都の祇園祭も疫病退治から始まったと言われ、各地方の祭りも疫病対策から来たとも言われました。全国から集められた鬼の面や世界の鬼にまつわる伝説など聞かせていただきました。また、鬼の面や鬼瓦などに手で触れさせていただき、大きな角(つの)だなぁと歓声を上げる一幕もありました。
 まとめとして、佐藤館長からは、町おこしで平成4年から鬼をテーマにして取り組み、鬼師(おにし)による鬼瓦公園(おにがわらこうえん)も作ってきたお話がありました。また、源頼光(みなもとの らいこう)の鬼退治の酒呑童子(しゅてんどうじ)物語など、鬼の交流博物館について講演がありました。
 中丹教育局職員の皆さま、各市の生涯学習課職員の皆さまにはご多忙の中、今回の企画をしていただきましたことに深く感謝申し上げます。


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