メルマガ色鉛筆第266号「緑の香りのなかで」

タイトル 「緑の香りのなかで」
ペンネーム サンフラワー(20代 女性 弱視)
レポートの要旨です。
 彼と出会ったのはちょうど2年前の5月、これは私の恋の話。
彼との出会いから今、ふりかえりながら、
自分に問いかけながら書いてみました。
すると、ただ自分の思いを言葉にしただけの文章になりました。
これからも自分と向き合いたい、彼と向き合いたい、
この物語が続くように。
それが私の素直な思いです。
ここから本文です。
 どんな人がタイプなの?
友人とよくそんな話をします。
優しい人、一緒にいて楽しい人、価値観が合う人、
いろんな好みはあるけれどやはり
「見えにくいということを受け止めてくれる人」
そんな人と出会えたらいいなと答えます。
 見えにくいことを伝えるのはとても勇気がいります。
特に好きな人、大切な人には。
学生のころは一緒にいろんなところに出かけて、一緒にいろんなことをして、そ
んな日々を楽しんでいました。
けれどある時、「車の運転も交代してくれたらもっと楽しめるのに」と
その人は言いました。
意図なく発したのでしょう。
ですが、それが今でも忘れられません。
その言葉に返すことができませんでした。
わたしだって運転したいです。
わたしだって見えていたら、わたしだって、わたしだって。
・・・わたしって何だろう?
 わたしはわたしに問いかけます。
自分の見えにくさのこと、どう思っているの?
相手にはどうしてほしいの?
そして、わたしはどうしたいの?
 清々しく緑の香りが漂う季節、彼と出会いました。
生まれた時から目が見えにくいのだと伝えると、
彼は「そうだったんだね」と返してくれました。
彼はどう思ったのでしょう。
そこから次の一歩を踏み出す勇気がでません。
見えにくさについて、困っていることについて、
今日こそは話そうと思いますが、なかなか話せずにいます。
彼に気を遣われてしまったら、困らせてしまったらと考えてしまいます。
それでも彼には知ってほしい、わかってほしいと思う自分がいます。
そして、話さなくてもわかってくれるだろうと思ってしまいました。
 あるとき、出かけた先で困ったことがありました。
ですが、やはりその場では言い出せず。
後になって話すと、
「気づくことができなくてごめんね」と彼は謝りました。
謝られたことがとても悲しくなりました。
勇気が出せず話せなかったのはわたしの方なのだから。
 彼は見えにくいわたしを受け入れてくれるでしょうか。
それはわたし次第です。
好きな人だから、大切な人だから、勇気を出して話してみます。
話さないと何も伝わりません。
障害もそれ以外も。
わたしが話すことができれば彼の思いも聞くことができるでしょう。
そうして少しずつゆっくりと心の距離を縮めていきたいです。
編集後期
 黄色が好きなサンフラワーさん、ペンネームから光を見上げる姿を感じます。
恋のプロセスって、とてもデリケートで語ることはとても難しいことです。
今回、恋する今の思いをただ言葉にするという、
さらに難しいことに挑戦されました。
「私だって、私だって」、この先、何度も心に響く言葉かもしれません。
「私だって、私だって」、この言葉が心から飛び出していく日があるかもしれま
せん。
そして、「障害もそれ以外も」という言葉を届けて下さいました。
深い投げかけだと感じます。
何かが響いてくる気がします。
恋をしている人に、恋をしていない人にも。
 -- このメールの内容は以上です。
発行:   京都府視覚障害者協会
発行日:  2022年5月27日
☆どうもありがとうございました。


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