メルマガ色鉛筆第157号「レシピエッセイ2」
タイトル 「レシピエッセイ2」
メルマガ色鉛筆編集チーム
こんにちは、メルマガ色鉛筆編集チームです。
「視覚障害の方はお口が達者ね」という声を時々耳にします。
というわけで生まれたのがレシピエッセイ企画です。
トークと味覚の達者ポイント全開で第2弾をお届けします。
タイトル 「また食べたい」半熟卵オムライス
ペンネーム 青信号(30代 男性 弱視)
共働きだった両親は、娘が欲しかったそうだ。
3人兄弟の長男に生まれた僕は、幼い頃から家事をするのが当たり前だった。
「オムライスが食べたい」と妻が言う。
「昨日食べたじゃないか」と僕が返す。
「また食べたい」と妻が言う。
夜遅くまで働いて家に帰る日々。
料理を作るのはたまの休日だけ。
そんな毎日が続いたけれど、
視力が落ちて仕事を辞めた今、料理の練習をする絶好のチャンス。
できることを増やすべくリハビリに励んでいる。
「オムライスが食べたい」、そう簡単に言うけれど、
卵を盛りつけるのに一苦労。
昔のようにきれいなオムライスは作れない。
けれど・・・、僕も妻も覚えている、初めてのデートがオムライス屋だったこと
を。
★オムライスの作り方
<材料>2人分
ご飯 1合
玉ねぎ 4分の1個
卵 4~6個
ハム 3枚
牛乳 少々
バター 1かけら
ケチャップ 適量
塩コショウ 少々
サラダ油 少々
<作り方>
①ご飯はやや固めに炊いておく。
②玉ねぎをみじん切りにする。
③熱したフライパンにサラダ油を敷き、玉ねぎを炒める。
④玉ねぎに火が通ったら、ハムを炒めて塩コショウを振る。
⑤ケチャップを入れて混ぜ合わせる。
⑥ご飯を入れて、木べらで切るように混ぜる。
⑦ボウルに卵を割り入れて溶きほぐし、牛乳を加える。
⑧熱したフライパンにサラダ油を敷き、バターを溶かす。
⑨ボウルで溶いた卵を入れ、半熟になったら火を止める。
⑩ケチャップライスを皿に盛り、卵焼きをのせる。
★一言ポイント
ケチャップは、ご飯より先に熱を入れて少し水分をとばす。
卵は、火を通しすぎないように注意。
編集後記
見えにくくなって退職した今、家事をするのもリハビリのチャンスととらえて
、
奥様のリクエストに応える青信号さん。
なんだか黄色くて赤い、穏やかで熱いものが伝わってきました。
オムライスづくり、見えていても見えていなくても難しいけれど、
はじまりの味を大切にしたい、そんな気持ちがこめられたレシピに拍手です。
見えない・見えにくいならではの工夫や伝え方を交えながら、
「これ、おいしいよ」という思いを、またいつか共有できたらと思います。
-- このメールの内容は以上です。
発行: 京都府視覚障害者協会
発行日: 2019年5月31日
☆どうもありがとうございました。